020 【カテゴリー:教育】頭の良い悪いだけでは学校の成績は決まらない

今回は、学校の成績や勉強のでき具合は 頭の良し悪しより性格が大きく関わっているという 私の考えを 紹介します。随筆のように私の思ったことや体験したことを綴ります。

 


 

見出し
1.学校の成績を左右するもの
2.頭が良いと言われても
3.小学校の漢字テストで体験したこと
4.高校での世界史の話
5.大学に上がって第二外国語を始めて
6.海外に行ったら
7.おわりに(個性について)

 


 

1.学校の成績を左右するもの

 

この世の中では、学校の成績が良いほど頭が良く、逆に成績が良くないと頭が良くないと思われがちですが、実際のところ 頭の良さだけでなく 性格も学校の成績と深い関わりがあるのではないでしょうか。

 

あるいは、どれだけ努力するのか、これも深く関係しているでしょう。そしてどれだけ努力するかは、どれだけ粘り強いか・辛抱強いかといった性格と結び付くため、結局は性格が勉強のできる・できないを大きく左右することになりそうです。

 

コーチングという、勉強そのものとは別で やる気を引き出すための手法があります。勉強への意欲を高めるためにコーチングを取り入れている塾もあるくらいです。

 

頭が良いかに関係なく、勉強に対して意識を向かわせたり 何らかの習慣づけをしたりしようとする手段があることからも、頭の良さ以外に勉強のでき具合を左右する条件があることは確かであると言えるでしょう。

 


 

2.頭が良いと言われても

 

私は、履歴書を提出すると、そこに書いてある内容から頭が良いと思われがちですが、決してそうではありません。

 

中学生の頃 私は既に、自分で頭が良いとは思っていませんでしたし、塾で先生から『頭がいいのかな』と言われて真っ先に否定したのを今でも覚えています。

 

両親はそれぞれ頭の良い家系だそうで、小学中学の頃の通知表が良かったといった自慢話を聞かされた記憶があります。特に父親は自分で頭が良いと思っている やたらとプライドの高い人間なのですが、そんな父は 私がどれだけ苦労してきたかも解らずに、私が父と似て頭が良く 楽に乗り切ってきたとでも思っているようです。

 

私が小学生の時から塾に通わせて 相当な量の勉強をさせておいて、私がどれだけ努力してきたのかさえ解らず、それでいて自分では頭がいいと思って偉そうにしているので、それでどこが頭がいいのだろうかとただ呆れるばかりです。

 


 

3.小学校の漢字テストで体験したこと

 

小学校・中学校の国語では、漢字のとめ・はね・はらい、書き順や画数・部首など、かなり細かいことまで覚えさせられます。漢字のテストでは、とめ・はね・はらいのひとつ違うだけでも減点されます。

 

この漢字の問題は、細かいところまで気にする 又は忠実にするタイプの人と 大雑把にやる人の間で 大きな差が出る 典型例です。

 

私が小学3・4年生の時、クラスで自分だけが漢字テストで 100点をとったことが何度かありましたが、これも頭の良い悪いより性格が深く関わっていると思います。

 

その当時 同じクラスにいた同級生の一人は、高校まで私と同じ学校で、高校を卒業した1年後は医学部に進学したのですが、高校での成績は私よりもその友人のほうが圧倒的に上位でした。

 

しかし小学3・4年生の時、漢字テストで満点をとる頻度は私のほうが高かったのです。この体験から言えるのは、やはり頭が良いかどうかだけでは テストの点数や成績は決まらないということです。

 

小学校での勉強には、漢字のとめ・はね・はらいのほかに、算数で習う四則演算や小数の計算など、細かい注意が必要な分野が存在します。こういった分野は、理解する必要もありますし、それなりに集中力も必要ですが、それだけではなく、細かいところにまで気を留める性格なのか、逆に細かいことは苦手で大雑把に済ませる性格なのかも大きく影響してくるのではないでしょうか。

 


 

4.高校での世界史の話

 

高校に進学してから、得意な科目と苦手な科目の差が大きくなりました。中でも世界史は全く頭に入ってきませんでした。

 

コロンブスアメリカ大陸に渡った時代のできごとを基にした映画や、ローマ帝国で奴隷同士を剣と盾で闘わせていた時の様子を描いた作品、戦争を描いた映像など、そういったものの多くは背景が暗く、また人々の行いがあまりにも野蛮で、父親はよく見ていましたが 私はそういったものを好きになれませんでした。

 

世界史で習うことは、いわばそういった殺し合いや戦争の歴史であり、常に暗いイメージが付きまとって、うけつけなかったのです。私がそのようなことをいちいち考えない性格だったら、世界史の成績は実際よりも良かっただろうと思います。

 

小学校ではクラスで自分だけが満点をとり、中学の時も、塾で先生から天才であるかのように誤解されていた私ですが、高校2年生の時に一度、世界史の定期テストで4点をとったことがあり、同年の2学期には通知表で赤点を食らいました。学年で私ひとりだけです。

 


 

5.大学に上がって第二外国語を始めて

 

高校卒業後は外国語学部の英語の学科に進学し、第二外国語は何も考えずにフランス語を選択したのですが、初めのうちは、第二外国語については大学卒業に必要な単位が取れれば良いと思っており、たいして熱心には取り組みませんでした。

 

しかし、大学1年目の夏にスペイン語の学科の友人と出かけていた時、スペイン語の学科の学生同士で新しい外国語について話していることが多く、その会話を頻繁に聞いているうちに、自分も英語とは別の外国語をマスターしたいと思うようになり、その時からフランス語にも真剣に取り組むようになりました。

 

このように、何かのきっかけがあって物事に取り組み始めることもあり、当然ながら そのような小さなきっかけが 学校の成績や進路を左右することも あるのです。

 

それ以来 通学時間などを利用して、毎日 何時間も取り組んで、約3年でフランス語検定の2級に合格しました。

 

話は前後しますが、大学受験までに約1年間、英語は毎日リスニングをしながら長文を読み、その中で単語を覚えることを習慣にしていました。そのおかげで、最後の1年で英語の点数は急速に上げることができました。

 

大学に上がる前にそのような体験をしていたため、第二外国語のフランス語も、何時間も聞いて、たくさん読んで、ディクテーションも積極的に行い、母語を身に付けるプロセスに近いものも多く取り入れていました。

 

大学でのフランス語の授業は週に2コマのみ・2年間だけで、約3年でフランス語検定の2級に合格したのも、頭が良かったからではありません。

 

このブログの初回の記事の中でも触れましたが、高校3年生のときに体調を崩して 心療内科に通っており、大学生の時の私は、頭があまり働いていませんでした。授業の予習やテスト勉強などには、人よりも随分と時間がかかりました。

 

キレの良い天才で楽々とやってきたのではありません。

 


 

6.海外に行ったら

 

学校の勉強とは若干 異なりますが、語学力を付ける、特に外国語を話す能力を身に付けるには、積極的に人とコミュニケーションをとることが必要と言われます。海外に留学に行ったら、現地の人と積極的に会話をするよう推奨されます。

 

これは実際その通りで、自分の考えを現地の言葉で表現したり 人の話を聞いたりして 現地の言葉を使う機会を作らなければ、海外に行ったところで会話能力は伸びません。

 

しかし、積極的にコミュニケーションを取りましょうと言われても、そもそも内気な性格で、自分から何かを話すのが苦手では、誰かと一緒にいても話すことがありません。

 

私は自分の体験から、このことを強く実感しています。

 

親から押さえつけられ、自分を表に出す機会がなかったため、自分から話しかけることがとても苦手でした。相手の話を長時間 聞き続けることはできても、自分の意見を求められたところで応えることがなかなかできませんでした。

 

大学在学中に短期間、語学留学で海外に行きましたが、語学学校でのクラスはただの苦痛でしかありませんでした。

 

当時の私のように 自分から話しかけたり 自分から意見を述べたりするのが 苦手な人は、無理に話そうとしても それ自体がうまくいかないことすらあります。

 

自分の言いたいことがなかなか見つからないタイプの人は、むしろ単語・熟語・表現を豊富に盛り込んだ会話文や文章を用いて、繰り返し聞いたり読んだりすることを続けたほうが速く上達します。

 

そもそも語彙や表現のレパトリーが足りないままでは、自分の言いたいことがあったとしても よその言葉でうまく言い表すことはなかなかできません。

 

逆に 語彙や表現のレパトリーを増やせば、積極的にコミュニケーションをとろうとしなくても、何かを伝える必要がある時には 相手に言いたいことを伝えられるようになるものです。

 

本の学校の英語教育は、英語を聞いたり声に出したりしながら表現のレパトリーを増やすことを、あまりにも疎かにしすぎです。

 

かといって海外の語学スクールに行ったとしても、そこで扱われる表現などは豊富ではなく、積極的に話せる人、もしくは現地の言語と近い言語を母語としていて それなりにその言葉を話せる人が、自分の使える範囲でその言語を用いて話しているだけのことが多々あります。

 

これでは新たに表現などを覚える機会はほとんどないので、最悪の場合ただの『おままごと』になりかねません。あちゃ~

 

私がフランス語検定の2級に合格したのは、帰国してからも自分で毎日 何時間も取り組んだからです。

 


 

7.おわりに(個性について)

 

これまでの私の様々な経験と振り返ると、学校の勉強や その他さまざまなことが得意になるか不得意になるかは、性格をはじめとする個性によるところが大きいと つくづく思わされます。

 

学校の成績ひとつとっても、厳密に言えば主要5教科のほかに美術(図工)、音楽、体育など いわゆる勉強とは異なる分野が存在し、これらの得意・不得意も個性が強く影響します。

 

もちろん、数学が好きなら数学を、歴史が好きなば歴史を追究すれば良いでしょう。

 

これまでの記事の中で何度か紹介してきた Rapt BlogRpat理論+αの中では、Rapt さんが聖書から学ばれたことなどを通して、個性・才能を伸ばすことの重要性について言及されています。

 

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従来の 学校や塾の勉強が苦手だったという方は、自分の頭が悪いという思い込みは捨てて、ここで紹介した Rapt ブログの記事を是非とも参照して下さい。